大規模修繕工事に必要なベランダの片付けとは?

マンションで暮らしているといつかは経験する大規模修繕工事。新築工事と違い、施工会社と居住者が協力し、日常生活を送りながら行われる工事であることから、居住者自身でやっていただくことがいくつかありますが、その中でも重要なのが『ベランダの片付け』です。

マンションの大規模修繕工事とは外壁や廊下やベランダの床など、共用部分を修繕する工事のことで、十数年に一度の周期で行われることが一般的です。しかし、初めて工事を経験する方や一度工事を経験されたことのある方でも「具体的にベランダの何を片付ければ良いの?」「片付けた荷物は工事中どこで保管すれば良いの?」と分からないことも多いのではないでしょうか。そこで、今回は大規模修繕工事に必要な『ベランダの片付け』をテーマに、片付けが必要な荷物の具体例や保管場所、片付けのコツなどについて詳しく解説します。

目次

ベランダで片付ける必要があるものとは?

大規模修繕工事が始まると建物の周りに足場が組み立てられ、足場から作業員がベランダ内に出入りし、天井・壁の塗装工事や床の防水工事などを行います。普段ベランダは専用使用権が認められた共用部分として荷物を置いたり洗濯物を干したりと決められた範囲で自由に使うことができますが、大規模修繕工事ではベランダに置いた荷物をすべて片付ける必要があります。

「専用使用権」とは?詳しくはこちらの記事で解説しています。

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それでは、具体的に片付ける必要があるものとは何でしょうか。大規模修繕工事の際に片付けが必要なベランダの荷物例は次の通りです。

  • 植栽・植木鉢
  • 網戸
  • ゴミ箱
  • 物置・倉庫(マンションに備え付けられているものを除く)
  • 床置きタイル
  • ウッドデッキ
  • 目隠しパネル
  • BSCSアンテナ
  • アウトドア用品
  • ペット用品


逆に、ベランダに残しておいても良いものは「エアコンの室外機」と「物干し竿」この二つだけです。片付け時期については施工会社から案内がありますが、一般的にはベランダでの工事が始まる前までに荷物を片付けるようにしましょう。

ただし、室外機の設置状況によってはエアコンの取外しが必要な場合もあります。
詳しくはこちら

 


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なぜ大規模修繕工事中はベランダに荷物を置けない?
工事期間中、ベランダに荷物が置いてあると荷物が汚れてしまうだけでなく、荷物を動かしながらで作業効率が落ちてしまい作業期間が延びてしまったり、置いてある荷物に作業員が躓いてしまうなど事故につながる可能性もあります。荷物の保全だけではなく工事の進行や安全確保の面でも荷物が片付いていることは重要なのです。

片付けたものの保管場所は?

それでは、片付けたベランダ内の荷物は工事中どこで保管すれば良いのでしょうか。

ベランダの荷物は共用廊下に移動すれば良いのでは、とお考えの方もいるかもしれませんが大規模修繕工事ではベランダだけでなく、ルーフバルコニーや共用廊下・階段なども工事の対象となりますのでベランダと同様に荷物の片付けが必要です。

もちろん、各戸で区切られているような玄関ポーチやメーターボックスなどがある場合でも、大規模修繕工事の施工範囲に含まれることが多いため片付けの対象となります。そのため、工事の支障とならないようベランダの荷物は基本的に室内で保管するようにしましょう。取外した網戸についても、施工会社から網戸保管用のビニール袋が配布されますので袋に入れて復旧が可能になるまで室内保管することになります。

網戸の保管方法について詳しくは下記Q&Aをご覧ください。

詳しくはこちら

マンションの敷地スペースに余裕がある場合は工事中に植栽仮置き用の棚が設置されることもあります。水やり等の管理は所有者が行う必要がありますが、室内では生育が心配な植物も育てることができますので設置されている場合には活用すると良いでしょう。

 

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大規模修繕工事時に限らず、マンションのベランダや共用廊下などは消防法で避難経路と定められており、緊急時の避難の妨げとなる荷物を置いてはいけないこととなっています。そのため管理規約や使用細則(マンションごとの実態に合わせて作成された共同生活をする上での細かいルール)で物置などの大きな荷物や自転車などをベランダや共用廊下に置くことを禁止しているマンションもあります。知らず知らずのうちに規約違反の物を置いてしまうとトラブルに繋がることもありますので、まずはお住まいのマンションの管理規約や使用細則を確認してみましょう。

ベランダを片付けるコツ

ベランダの荷物を片付けるためには先ほど説明した「室内で保管する」という方法のほかにも、使っていないものについては「誰かに譲る」「売る」「処分する」「別の場所(トランクルームやレンタル倉庫など)で保管する」などさまざまな方法があります。普段から定期的に整理整頓をしている場合は問題ありませんが、不要なものをベランダに放置している場合や長い間ベランダを片付けていないという場合は大規模修繕工事の機会に荷物を整理することをおすすめします。

また、大規模修繕工事に向けてベランダを片付けておくだけではなく、室内の片付けもしておくのがおすすめです。工事中はベランダの荷物や網戸などを室内で保管しなくてはいけない上に、ベランダで作業がある日は洗濯物を干すことができないため室内干しが多くなることが予想されます。そのため、あらかじめ室内のスペースを確保しておくと安心でしょう。

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そのためにも、大規模修繕工事が始まる前に計画的に荷物を片付けておけるとよいでしょう。いざ大規模修繕工事が始まってから粗大ゴミを出そうとすると回収までに時間がかかってしまったり、近隣のトランクルームに空きがないといったことも考えられます。実際に多くの自治体では粗大ゴミの申し込みから回収まで2週間程度かかります。マンションにお住まいの方は大規模修繕工事が始まる前から早めに荷物の整理を始めておきましょう。

まとめ

大規模修繕工事はマンションの資産価値を守る重要な工事です。そのためには居住者全員が協力して工事をスムーズに進めることが求められます。ベランダの片付けは大変ですが「このくらい大丈夫かな?」が各戸で積み重なることで工事全体へ大きく影響してしまいます。日常生活を送りながらの大規模修繕工事は不便なことも多いですが、暮らしを見直すチャンスでもあります。大規模修繕工事に向けてこの機会にベランダの片付けを始めてみてはいかがでしょうか。

株式会社ヨコソーでは、大規模修繕工事中のお片付けサポートも承っております。(※お荷物の大きさ・設置状況等によっては別途有償対応となる場合もございます )居住者自身でのお荷物の片付けが難しい場合は、お気軽に現場代理人までご相談ください。

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